光の旅路(16)20015.2月号

「空」

 

 まだまだ寒さの厳しい時期が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

 2月は如月ともいいますが、まだ寒さが残っているこの時期に衣を更に着るところから

「衣更着(きさらぎ)」というようになったともいわれています。

「きさらぎ」という言葉は韻も奥ゆかしく、寒さをあらわしているようにも感じます。

 挿絵1 啓示 60×30㎝(2014)紙本彩色

 今回ご紹介する作品は「空」をテーマにしたものです。

空はつかみどころなく、澄みわたる青空に、曇天と

絶えず刻々と表情を変えていきます。

まるで人の心模様のように似ていることから

空と心(心情)で合わせて何か表現できないかと試行錯誤しているところです。

 話は「空」に続きますが、般若心経の中にも「空」という漢字がでてきます。

 

色即是空、空即是色 (しきそくぜくう、くうそくぜしき)

 

ここにある

「色」とは宇宙のすべての形ある物質のことです。

「空」は、実体がなく空虚であるということ。

「即是」2つのものが全く一体不二であること、つまり、

すべてのものは永劫不変の実態ではないという仏教の根本教理です。

 仏教では見えるものを「色」(物質)といい、

見えないものを「空」(原子)としました。

ですが見えるものと見えないものは同じものなのです。

なぜなら見えるものは見えないものでできているからです。

形ある見える物の背後には、必ず形作っている本質があります。

その本質はみえないのです、その見えない本質のことを「空」と読んだわけです。

 生命の源、宇宙のはじまりを探す好奇心にかられますが、そこは人にまかせて

空をどう自己にとりこみ表現するのか頭を悩ませているところです。