光の旅路(13)2014.8月号

「事の端(ことのは)

 

 

挿絵1「コトノハ」100×100㎝ 2014年制作  紙本彩色

 

語源由来辞典によると『言葉』という言葉の起源は諸説ありますが『事の端(ことのは)』とあります。

古くには、言語を表す語は「言(こと)」が一般的で、

「ことば」という語は少なく「言(こと)」には「事」と同じ意味があり、

「言(こと)」は事実にもなり得る重い意味を持つようになりました。

そこから、「言(こと)」に事実を伴わない口先だけの軽い意味を持たせようとし、

「端(は)」を加えて「ことば」になったと考えられています。

 

日本語の言葉の起源には多種多様の論説がありますが、8世紀頃までの文献資料しか残っておらず、よく解明されていません。

文字がなかったころは口伝えだったわけですから

漢字が入ってきたことで文章を書き記録することが出来るようになりました。

それから万葉仮名へ変化していきます。

(「安」→「ア」、「加」→「カ」、「左」→「サ」など)

万葉仮名は、「万葉集(萬葉集)*1で使われていることで有名なため、

このような名前が付いています。

さらにこれを崩して、書きやすくしたり、早く書けるようにしたら、

平仮名(ひらがな)や、片仮名(かたかな)が出来たと言われています。

(安//愛→「あ」 宇/有→「う」 のように文字を省略して書いていくうちに形成。)

 (ほぼ五十音全てに元になったものがあります。)

今、私たちが使っている言葉を「現代語」といいます。

この現代語は、明治時代に入ってから使われるようになりました。

 使われるようになったといっても、

 今の言葉になるまで少しずつ変化していったのでしょう。

また明治時代は、「明治維新」(めいじいしん)という大改革が行われました。

それまで鎖国によって世界から遅れていた日本が、一気に近代化したのです。

この改革が無ければ、今私たちが使っている現代語は無かったのかもしれません。

 

その現代語も時代の風潮により形を変え

簡略化されたり、本来の意味を失って誤った使い方が流行り

正しく理解されていなかったりしますが、知らず知らずのうちに意味をはき違えているかもしれませんね。

 

 

*1万葉集…日本で最も古い歌集。20巻あり、7世紀初期から

      8世紀中期までの和歌、約4500首を集めたもの

 

 

 

挿絵2・3・4 「蓮」25×25㎝ 紙本彩色