光の旅路(9)2013.12月号

「散歩道/イタリア」

挿絵1「祈りのかたち」2013年 紙本彩色

 

日差しが漆喰壁を照らして眩しい、朝からの出来事はすっかり忘れて。

マテ-ラ・サッシの展望にただ感動していた。

 

この日はバ-リから私鉄「Ferrovie Appulo Lucane線」を使ってマテ-ラにつつがなく移動する予定でした。

旅程通りなら駅から1時間半での移動で済むのに。

いざ駅に着いてみるとなぜか閉まっており途方に暮れてしまった。

イタリア語を喋れるわけでもないので、片言のイタリア語と英語を駆使して聞いてまわっていると

「今日は日曜だから電車は走ってないよ」

鉄道が休みという感覚が日本では想像できない、ストライキかなんかかと思っていました。

どうしようかとタクシ-で行くにしてはかなりの距離でお金もかかるし

駅前に停車しているタクシ-の運転手に聞くと「無理だ」と断られ、

「高速バスでいくといいよ」と言われ初めて高速バスの存在を知り、

駅の反対側にバス乗り場があるからと言われたものの。

「停留所が無い…。」 「チケット売り場どこ?」

「1時のバスだから」となんとか聞き取れ 路肩で待っていると

同じようにトランクケ-スを持ったインド人に話しかけられ

どうも聞いてると(彼は英語を話せない、ほとんど母国語なのでさっぱりわからず)

自分とまったく同じ状況なのだと分かり、マテ-ラまで一緒に行くことになった。

バスが来るまで1時間以上もあるので近くのバルで、コ-ヒ-を。

彼はなんでもマテ-ラに親戚がいて働きにきたとの事(名前は身分証を見せられたがヒンディ-語っぽいので読めず)

始めはコ-ヒ-を飲んでいたが、次にビ-ル、飲み終えると懐から自家製?どぶろく

を取り出し勧められたが丁重に断りました。

しぱらくすると気分が悪くなったのか外に歩き出し、もどしてる模様…。

(飲まなくてほんとよかった…)

時間通りにバスが来てなんとか無事にマテ-ラに行くことができました。

旅は計画的なのよりハプニングがあったほうが思い出に残りますね。

挿絵2 「星の夜」2007年 紙本彩色    

 

 

季刊誌『Grande ひろしま』Vol.3 冬号 

12月1日発刊

表紙に作品が掲載されました